作品

20

fragile distance A-A’, B-B’,C-C’(point A point B)

展示施設 : ミュージアムエリア ROKKO森の音ミュージアム、新池

西田秀己

アーティストコメント

隆起する風景の中に3つの直線を建設した。 ある点からある点に向かおうとする時、地上を歩く我々は上ったり、下ったり、迂回したりしながら有機的な曲線を描き移動する。その道のりが複雑なほど、我々はこの場所からあの場所へ続く純粋な直線を強くイメージし羨望する。そして科学と資材と労働をもってその神秘的で無機質な直線を建設してきた。ところが有機体としての我々の歩みは常にゆらぎを伴い、それ以上短縮することができないこの純粋な直線をその通りに渡ることはできない。ここには距離についての我々の夢が置かれている。 この地点は A-A’、B-B’ の2本の線の起点側である。 それぞれの終点側、そして線C-C’はもう存在しない。 ここに残された線A-A’、線B-B’の一部もやがて消えることになる。

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