本芸術祭は国際展化に向け、オランダゆかりの
nl/rokko project、
アルネ・ヘンドリックス、
ロプ・ファン・ミエルロを招聘します。
オランダでは人間と非人間が共存し、生態系の再生を促す枠組みづくりと考え方が注目されています。この3組のアーティストはこれに共感しそれぞれの表現手段で文化人類学的視点をもった作品を発表してきました。
さらに、この考え方に沿って国内外で活動する
三原聡一郎が加わった4組が「BEYOND HUMAN/自然界におけるコラボレーションの探求」をコンセプトに独自の作品を発表します。
これらの作品は六甲山の自然をより感じることができるトレイルエリアに展示されます。人以外の生きものの視点について考えることは本展のテーマ「新しい視界」の獲得にもつながります。
「BEYOND HUMAN/自然界における コラボレーションの探求」とは
人間以外の生命の意志を尊重し、それを人間社会に反映させる文化人類学的視点。 オランダでは、人間と非人間が共存し、生態系の再生を促す統治モデル「Zoöpゾープ(Coopコープ(共同組合)とZoologyズーロジー(動物学)を組み合わせた造語)」が注目されている。これに倣い、本芸術祭では「BEYOND HUMAN」をコンセプトに、オランダ人アーティスト3名を含む4組のアーティストが4点の作品を発表する。
4組のアーティストの作品について
nl/rokko project
「BEYOND HUMAN」という考えのもと、人間以外の生命体の意思について考えていきます。森の中でそれぞれの生命体の視点に立った考えを俯瞰できる場をつくります。
アルネ・ヘンドリックス
経済成長、そして人が小さくなる可能性や願望について取り組みます。7月に来日しリサーチの上、六甲山で滞在制作します。
ロプ・ファン・ミエルロ
野生動物のドローイングを古い小さな山荘(ヤンセンアトリエ)で展示します。濡れた紙に水彩絵具を用いて描くウェット・オン・ウェットの技法により、コントロールできない自然の摂理を表現します。
三原聡一郎
森の中、円形に空間を掘り、目線を地上レベル周辺に誘う環境を制作。目に見えない表土に視線を合わせることで微生物から土壌生物まで小さきモノ達に大きな森の中で想いを馳せる場をつくります。